「給与の低さ」が若年層の転職理由トップに
厚生労働省の「若年者雇用実態調査」(令和5年)によると、若年労働者(満15~34歳の労働者)の前職の離職理由として最も多かったのは「給与の低さ」で59.9%でした。特に20~24歳の年齢層では男性64.6%、女性60.3%と高く、若年層の転職動機における給与の重要性が浮き彫りになっています。
「やりがい」と「スキルアップ」も重要な転職要因
一方で、「仕事の内容が自分に合わない」(41.9%)や「自分の技能や能力を活かしたい」「責任のある仕事を任されたい」(33.8%)といったキャリアアップ・スキルアップでの理由も上位に来ています。これは、若年労働者が単に給与だけでなく、仕事の質や自己成長の機会も重視していることを示しています。
企業側としては、給与水準の適正化だけでなく、従業員のキャリア開発やスキルアップの機会を提供することが、人材確保と定着率向上につながると言えるでしょう。また、入社時のミスマッチを防ぐために、採用プロセスでの職務内容の明確な説明や、入社後のフォローアップ体制の強化も重要です。
いわゆる「ゆるブラックだ」、「自分が成長できない」ということでの人材流出につながらないよう、効果的な施策を考えていきたいですね。
給与制度の設計から人材育成プログラムの構築、さらには採用戦略の立案など、これらの課題に対応するには、専門的な知識と経験が必要です。企業の競争力を高めるため、見直しを検討してみてはいかがでしょうか。ご検討の際には、お気軽に当事務所にご相談ください。